Let alone の意味と使い方

let alone フレーズ

英文を読んでいるとよく出てくる句です。

辞書には、「(否定文の後に続いて)ましてや・・・でない。」などの意味が出ています。

以下で意味と使い方について詳しく検討します。

let alone の意味

let alone は一つの文の前半で否定したことを前提として、後半で別の状況、事柄の可能性は一層ありそうにないという意味で使われます。

He cannot speak Spanish, let alone write it.
(彼はスペイン語を話せないし、ましてや書くことはできません。)

この文の後半 let alone write it には否定語は全くありませんが、否定の意味が含まれているのです。
それを忘れると、意味がわからなくなります。

let alone の使い方

let alone は否定を重ねる表現に便利です。

She had hardly imagined that such an accident would happen, let alone prepared it.
(彼女はそんな事故が起ころうとは想像したことがなかったし、まして準備などしていなかった。)

hardly は否定の意味が含まれているので、let alone が使えます。

He is incapable of managing a section, let alone a company.
(彼は係りを管理することができない。まして会社を管理するなどなおさらできない。)

incapable も否定ですから let alone が使えます。

much (still) less で言い換え

let alone は much (still)* less で言い換えることができます。

*( ) は much と still はどちらも同じように使えることを示しています。

He cannot speak Spanish, much less write it.
(彼はスペイン語を話せないし、ましてや書くことはできません。)

参考書などでは、通常 much (still) less を見出しにして、let alone をその後に解説する例が多いです。much less の方が分かりやすい表現だからと思われます。

neither ~ nor との違い

let alone と同じように否定を重ねる表現に neither ~ nor があります。

He can neither speak nor write Spanish.
(彼はスペイン語を話すことも書くこともできません。)

この neither は副詞で否定する最初の語の前に置かれ、 否定する2番目以降の語の前に接続詞の nor が続きます。

否定する対象を並列する表現ですから、否定する対象の重さに軽重は感じられません。

まとめ

  • let alone は文の主節で否定したことを前提として、従節で別の状況、事柄の可能性は一層ありそうにないと否定します。「A でない、ましてや B でない。」
  • let alone = much (still) less
  • neither A nor B は「A でも B でもない」ということで、否定する対象の軽重はなく並列しています。

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